中部国際空港では、 マレーシアを本拠地とするエアアジアXの就航に合わせて、 礼拝室の整備などムスリム対応が進んでいます。 「ムスリムにとっての好ましいサービスとは」 というテーマで、 空港関係・旅行関係の方々にイスラームの慣習等をご紹介させていただくとともにムスリムを対象とするおもてなしについてお話する機会をいただきました。以下にその様子をお知らせします。
日時:2014年6月26日(木)
場所:中部国際空港セントレアホール
セミナーの概要
・食の禁忌に関して、最低限気をつけなければいけないのは、豚肉と酒の提供。 メニューに原材料の表記があると、個々人が自己責任で判断できる。必ずしもハラール認証を取得する必要はない。
・イスラームの戒律は日本人が想像するようなガチガチのものではなく、非常にフレキシブル。ハードルを下げて、もっと気楽におもてなしをしてほしい。
・礼拝のためのスペースが整備されていることは、大変うれしい。清潔な礼拝用のスペースが用意されているということは、ムスリム客を感動させる。
・ムスリム対応は、経営戦略として企業にとってメリットがあるのはもちろん、ムスリムにとって快適なサービスにつながるという側面もある。ただし、過度な対応をしないように、ムスリムにとって本当に必要なものを見極めてほしい。
セミナー参加者のコメント
・ムスリムの方はかたく厳しい決まりがあって難しいイメージでしたが、そのイメージが変わりました。 ムスリムの方が日本でのご旅行を楽しんで頂くために日本らしいおもてなしをしていきたいと思います。
・「ハードルを上げすぎない」 という部分が目からウロコでした。 ステレオタイプの自分がいました。
・具体例を交えた分かりやすく貴重なお話をお聞かせ頂き、ありがとうございました。 ムスリムの方をより身近に感じることができました。
・構えないでおもてなしをしていいこと、礼拝室が整っているだけでもおもてなしになっていることを知れた。 ムスリム対応をもっと気楽に考えようと思う。
・とても話がおもしろく、勉強になりました。具体的な事例も多く参考になった。 考え方も教えてもらったので理解が深まった。 また、観光事業者にとってムスリム受入のハードルが下がるお話でとても良かった。
・これまで対応する手(案内や指し示す手)を気にしたり、男性にお話して良いのか不安に思いながら対応していましたが、 もう少しほかのお客様と同様におもてなしの心で接していきたいなと思います。
・ステレオタイプを持ったイスラームの知識しかありませんでしたが、今日のお話でなぜ豚、酒を控えるのかなど詳しく知ることができて良かったです。