DSC_1875愛知県公立高等学校生徒さま方のモスク見学に、10名の中高生ムスリムが同席しました。以下にその様子をお知らせします。
日時:10月24日(土)3時10分~5時10分
場所:名古屋モスク1階オフィス
参加者:男子3名 女子7名

この日見学にいらしたのは、日本人のほかブラジル国籍とフィリピン国籍の生徒さま方。11月に開催される英語プレゼンテーション大会のテーマを「テロリズム」に設定したそうで、「世間が間違ってもっているイスラームのイメージと真実を明確にして発表したい」とのことでしたので、モスクとしてご協力させていただきました。

モスクからは、イスラームとは何かという概論に続けて過激派についての各論をお話しました。当日急に声をかけたにもかかわらず、中高生ムスリムが次々に集まり後半の質疑応答に参加してくれました。
例えば、「ムスリムであることを理由にテロリストだと言われたらどう感じるか」という質問には、「悲しい」「ショックだ」という他に「言った人に対してではなく言われた内容に怒りを感じる」という回答もありました。日ごろから偏見にさらされている理不尽さにつらい思いをしている子どもたちの正直な気持ちが出ていました。また「日本中の人に伝えたいことは」という質問には、「私たちが普通であることを伝えてほしい」「私たちのことを理解してほしい」「怖くないことをわかってほしい」などの回答がありました。自分たちの思いを言葉にするいい機会になりました。

衣台3見学の生徒さま方を始め、いろいろなバックグラウンドの中高生ムスリムが、英語や日本語を交えて話し合っている様子は、言語や国籍や宗教の壁を越えたグローバルでほほ笑ましい雰囲気がありました。

以下は参加した中高生ムスリムの感想です。
・テロの質問を毎度のように受けるので正直ショックでした。(高1男子)
・イスラームに対して良くないイメージがあると感じる質問をいくつかされたので、まだまだ偏見があるんだなと思いました。(中3女子)
・みんなに自分たちのことを理解してもらえたのがよかったと思います!(中1女子)
・高校生に伝えることで何かが変わるからワクワクした。(高1男子)
・楽しかったです!またモスクに来て欲しいなーと思いました。(中1女子)
・モスクに来ることを親に心配されたという人が2人もいました。ムスリムは怖い人たちではないと伝えてほしいです。(中2男子)
・一度、客観視できたので自分の中でどう思っていたのか整理することができ、いい経験になりました。(高1女子)
・最近このような中高生との交流が増え、私達側としても大変嬉しく感じます。最初は怖いイメージを持っていた人たちもこういった機会が増えることでイスラームへの理解がつながり、真の意味でグローバル化につながるのではと感じます。また、私達もどういったところが怖いか、それをどう説明するかなど今後の課題も見つけることができ、大変嬉しく思います。これからもこのような機会が増え、互いの理解が深まればと思います。(高1女子)

<2015年10月29日追加>
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