慶應義塾大学にて行われた第5回全国ムスリムミーティングに出席しましたので、以下にお知らせします。

日時:11月10日(土)午前10時30分~午後5時30分
場所:慶應義塾大学三田キャンパス南校舎5階
主催:慶應義塾大学SFC研究所イスラーム研究・ラボ
テーマ:「神をどのように伝えるか:母と子による報告」

第一部では、子育て経験者から「神についてどのように伝えてきたのか」の発表がありました。名古屋モスクからは2人の母親が登壇し、日本的な考え方を否定しないでイスラームを伝える好事例や、親の強制が子をイスラームから遠ざけてしまう事例などが報告されました。どの登壇者からの報告にも共通していたのは、親子の関係を良好に保つことが良い結果につながるということでした。
第二部は、ムスリム二世から「神についてどのように受け取ってきたのか」の発表がありました。神が望んだから自分が存在していることや神はいつでも見ていることなどを、幼い頃から日常的に教えられてきた子どもたちは、日本社会の中でもムスリムとしてのアイデンティティを揺らがずに保持していることがわかりました。一方で、親から厳しいルールばかり押しつけられたためにイスラームに否定的な立場をとるようになったという体験の報告も複数あり、やはり親の強制が子を苦しめている現実が確認できました。
第三部では、オブザーバーも交えて全員で意見の交換が行われました。種をまいてすぐ花を咲かせることを期待せずゆっくり水を与えていく姿勢の大切さと、期待する結果が出なくても子に愛していると伝え続ける必要性について深く学ぶ機会となりました。

この日の議論の要旨は以下にまとめられています。みなさまの子育てにお役立ていただくため、英語その他の言語への翻訳が整い次第お知らせいたします。
第5回全国ムスリムミーティング議論の要旨

※これまでの全国ムスリムミーティングの報告はこちら
第4回全国ムスリムミーティング 
第3回全国ムスリムミーティング 
第2回全国ムスリムミーティング 
第1回全国ムスリムミーティング