DSC_0052ズルヒッジャの月を迎え、聖地マッカには大勢の巡礼者が集まっています。名古屋モスクからは昨年、11人のムスリムがハッジに参加しました。
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ハッジは、イスラームにおける宗教的義務である「五行」の一つで、肉体的・経済的に可能なムスリムは生涯に一度は聖地マッカに赴き、以下のような定められた儀式を行わなければなりません。

・ウムラ(小巡礼)
カアバ神殿のあるアルハラーム・モスクにて、タワーフ(カアバ神殿の周りを反時計まわりに7周回る行)とサアイ(サファーとマルワという丘の間を7回往復する行)を行います。
・ミナ~アラファ~ムズダリファ
ズルヒッジャ8日、ミナに移動してテントで宿営します。
9日、アラファに移動して日没まで祈りとドゥアを捧げます。その後ムズダリファに移動して野営します。
10日、ファジルの後ミナへ移動して石投げを行った後、動物を犠牲に捧げます。その後髪を切り、アルハラーム・モスクにてタワーフとサアイを行ってから、再びミナに戻りテントでの宿営を続けます。
11日と12日(もしくは13日まで)、ミナに留まり、毎日石投げを行います。この後マッカに戻ります。
・別れのタワーフ
マッカを離れる前に、もう一度アルハラーム・モスクに赴き、タワーフとサアイを行います。
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ハッジには世界中から巡礼者が集まるので、その混雑ぶりは想像を絶するものがあります(昨年は400万人でした)。儀式一つ一つがその混雑の中で行われるため、さまざまなトラブルに直面することは避けられず、巡礼者は忍耐強く辛抱を続けなければなりません。また、極端に乾燥した空気と疲労による抵抗力の低下で、多くの巡礼者は咽喉に炎症を起し、発熱したり気管支炎や肺炎に進行したりする例も少なくありません。
しかしながら、こうした大変な困難を伴う儀式を完遂した巡礼者は皆、幸福に満たされて帰途に着きます。それは、ハッジの義務を全うした者はそれまでの罪が清算され天国が保証されるからです。
今この瞬間にもマッカでは、暑さと乾燥と苛立ちと疲労に耐え、すべての儀式を完遂しようと奮闘努力している巡礼者が大勢います。今年のハッジもアッラーに受け入れられますように。

【預言者ムハンマド様(彼にアッラーの祝福と平安あれ)は、こう言われました。「ウムラはそれまでの罪を償ってくれます。アッラーが受け入れて下さったハッジとは天国を許されたようなものです。」】ブハーリー伝承

【預言者ムハンマド様(彼にアッラーの祝福と平安あれ)は、こう言われました。「私のモスク(マディーナの預言者モスク)での1回の礼拝は、他のモスクでの千回の礼拝に優ります。ただしアルハラーム・モスクだけは別です。アルハラーム・モスクでの1回の礼拝は、他のモスクでの10万回の礼拝に優ります。」】ムスリム伝承

<来年のハッジへの参加をご希望される方へ>
ご希望の方は、氏名・国籍・生年月日を記載の上、以下のアドレスまでご連絡ください。
info@nagoyamosque.com
参加費用は、旅程の内容と為替の変動により毎年異なりますが、昨年は約48万円、今年は約68万円でした。来年は今年とほぼ同様であろうとのことです。
なお、日本人の改宗ムスリムの方を対象に招待ハッジも予定されています(希望者多数の場合は抽選を行います)。入信証明書の提出が必要ですのでご用意ください。