イスラームでは、遺体を火葬でなく土葬します。
昨今のコロナウィルス感染による死者数の増加を受けて、名古屋モスクにも、火葬されることを心配するムスリムの方々からのお問い合わせがあります。

<感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年10月2日 法律第百十四号)> では、「 感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある死体は、火葬しなければならない 」と書かれていますが、これに続けて「 ただし、十分な消毒を行い、都道府県知事の許可を受けたときは、埋葬することができる」との一文もあります。愛知県に確認したところ、「感染防止のために遺体を入れた袋を開けず搬送するように」との回答を得ましたので、少なくとも愛知県においては、土葬の許可を得られる可能性は大きいと思われます(土葬可能な墓地は他県になります)。

そこで、名古屋モスクはムスリムの皆さんに「埋葬に関する意思表明」の作成を薦めます。法的拘束力のあるものではありませんが、モスクや家族が病院や自治体と交渉する際には有効と考えられます。このページから書式をダウンロードできますので、自筆で記入押印のうえ名古屋モスクに郵送で提出してください。またそのコピーを家族用に保管しておいてください。
なお、名古屋モスク発行の入信証明書で土葬に関する意思表明の欄にすでに署名済みの場合には、あらたな意思表明の提出は不要です(重複しても問題ありませんので、不安な方は改めて意思表明を提出してください)。

【 本当にわたしたちは、アッラーのもの。かれの御許にわたしたちは帰ります】 (クルアーン2章156節より)


※当分の間名古屋モスクは閉所しています。「埋葬に関する意思表明」は持参ではなく郵送で提出してください。またこの件に関するお問い合わせは、電話ではなくメールにてお願いします。