2024年に名古屋モスクに見学にいらっしゃった方々からの感想の一部と写真を掲載いたします。
※2024年以外の感想は以下をご覧ください。
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2015年分 2014年以前分
2024.11.16 愛知県立高等学校教員と生徒
・内部の人の、盲信的な信仰がなく、自己意志で礼拝していることにまず驚いた。話を聞いていくと、寄付金の制度しかなく、強制することはムハンマドの教えのもとしていないと聞いて、それで成り立つことも含めて、宗教として成就していることがすごいと思った。
・ムスリムの方の、断食月を楽しみにしているというお話にとても驚きました。断食月の断食は厳しい掟のようなものだと捉えていましたが、みんなで集まって食事をするなど楽しそうで私も参加してみたいと思いました。
・イスラーム教徒の方々は私たちと違って宗教が生活の一部になっているということがわかってよかったです。
2024.11.6 東邦高等学校生徒
・私たちは高校でイスラム教におけるジェンダー平等というテーマで研究発表をします。そのためのフィールドワークとしてお話を伺うために訪問させていただきました。私たちが調べて持っていた考えとしては女性は差別されているのではないかというものでした。ですが田中さんのお話を聞いて国としてそういった法律があることがあるがそのように無理やり教えを守らせることはムスリムではないということがわかりました。また男性に指図されて守る教えもムスリムではなく、女性が自分で神様のために教えを守ることがムスリムであるということがわかりました。/イスラム教の歴史についても教えてくださり、女性が差別されていた地域で女性が権利を得たきっかけになっていたことや、女性を守るための教えもあることが分かりとても勉強になりました。
2024.10.25 中京大学講師と学生
・名古屋モスクに伺うまではイスラム教徒の人々に対して規則やルールが厳しく大変そうといったイメージを抱いていたが、実際に話を聞いてみると5行は神と自分との間の約束であり、楽しみながら行っているといことを知ることができた。日本ではイスラム教を信仰している人の割合が少ないため、詳しく知らない人がほとんどであると思うが、他の宗教について理解して多様性を尊重することが大切であると今回の訪問を通じて感じました。貴重な経験をありがとうございました。
・先日はご見学受け入れてくださりありがとうございました。モスクでの体験やお話を通して、自分なりに理解が深まったと思っております。六信に関しては一貫性がある考え方である一方、五行や習慣に関しては柔軟さを備えており自由であったり、お互いの助け合いが念頭に置く、穏やかなコミュニティであると感じました。日本はイスラム教に対して誤解や偏見が少なくないと思います。正確な情報や良さが世間に広まって、食に関する事や墓地の件然り、習慣や文化など、多文化共生で互いに受け入れ配慮しあう様な日本社会になれば良いなと思います。この度は有意義で学び多い機会になりました。ありがとうございました。
・先日はお忙しい中、モスク見学をさせて頂き、ありがとうございました。今まで一度もモスクに入ったことがなかったですし、ムスリムの方ともお会いしたことが無かったため、見るもの聞くものすべてが新鮮で興味深かったです。私がこれからもしかしたらムスリムの方と関わりを持つ機会もあるかもしれません。その時には、田中さんの説明にあったようにムスリムの方たちの意見や要望を尊重し、できることを一緒に考えていくことが大切だと思いました。今回は多くの学びがあり、とても良い機会となったと思います。ありがとうございました。
2024.10.15 名古屋外国語大学講師と学生
・私は今回のフィールドワークが初めてイスラームにかかわる機会でした。仏教はもちろん、キリスト教徒は周りにもいたことがあり、身近に感じてきた宗教なのですが、ムスリムは周りにいないことやメディアなどの影響からか「イスラ―ム=厳しい」というイメージがありました。しかし、田中さんが楽しそうに話してくださったので、「厳しい」というイメージを持つことはありませんでした。また、田中さんがイスラームに対してどう思っているのかしっかり教えてくださったので、イスラームについてというより、宗教を信じる人の考え方を学ぶことができ、そして宗教を信じる人にとって宗教は彼らの一部であることを実感しました。
・やっぱり授業でイスラム教について学ぶのと、現地で自分の肌身で体験するのとは本当に感じる濃度が違うと思いました。実際に礼拝をしていらっしゃる方々を見学させていただき、なんて神秘的で素敵なものなのだろうと心から思い、またお伺いしたいと感じました。礼拝時のお唱えが自分的にすごく入り込んでしまって、意味や言い回しも知ってみたいです。本当に貴重な体験をありがとうございました!質問タイムで田中さんの入信した理由など、個人的な質問にも答えていただき、ありがたく、またもっと身近に宗教、イスラム教を考えるきっかけになりました。
・アラビア語を履修していた私はずっとイスラム教ないしモスクに関心があったのですが、つてもなく気楽に足を踏み込める場所ではなかったので、今回フィールドワークに参加することができて本当によかったです。/モスクに入ってまず感じたのは、普段あまり目にすることのないアラビア語が日本語と同じくらい若しくはそれ以上に溢れていた点と装飾の美しさに驚きました。今回のフィールドワークを通して、礼拝を間近で見せていただいたり、同じ文化圏で暮らすムスリマの田中さんの等身大のお話を聞く中で、スカーフで「美しいところを隠す」という感覚であったり、死後の世界に備えるために今を生きるという信仰などについて異文化に対する視野が広がる感覚がありました。/その一方で、玄関で靴を脱ぐことやアラビア語のカリグラフィーが飾られていること(仏教の掛け軸と通じるように感じた)など、親しみを感じる場面も多くありました。特に意外だったのはイスラム教に対するイメージの大部分を占めていたハラールについて、人間の大きな欲求に抗うことのできる精神力の強靭さのようなものを感じていたのですが、「夕食をみんなで食べることができるのを楽しみにしている」というお話には驚きました。/今回これだけ、新たな発見があり、心に残っているのもムスリマの田中さんと直接お会いしてコミュニケーションをとることができたからこそだと思うので、多文化共生実現のための必須プロセスである他者との交流、異文化理解に対して、個人的にも積極的に人と出会う機会を増やしていけたらと思いました。そして、田中さんが「本当にいい人」とお話されていたムスリム・ムスリマの皆さんともっとお話ししてみたいなと思います。貴重なお時間と機会をありがとうございました!
2024.7.20 金城学院大学准教授と学生
・イスラームとキリスト教・ユダヤ教は別物と思っていたが、イスラームはつながっていると考えていると知っておどろいた。
・キリスト教の礼拝よりもかなり質素な印象でした。個人的にはキリスト教の礼拝よりも、私が神社やお寺に参拝する感覚に近いのではと感じました。また時間やマイクなどデジタルな物が多くあって、それが少し意外だと思いました。イスラームの皆様はすごく伝統を大切にしているイメージだったので、上手くとけこんでいるのが印象的だと思いました。キリスト教の宣教師や仏教におけるお坊さん、神道の神主様など宗教と教職者というものは、切っても切れないような関係だと思っていたので、聖職者がいないというのがすごく意外で驚きました。
・元々知っていたことよりもはるかに詳しいことを学ぶことができました。イスラム教はあぶないと考えている人は少なからずいますが、正しい理解をすることは大事だと感じました。イスラム教の考えや教えは好きだと感じたのですが、これは日本の宗教と似ている所が多いからなのかと考えました。困った人には助けてあげることや、実質的に善いことをしていることが大切であるという考え方などです。興味深いと思ったのは、断食中は断食だけでなくタバコ・性行為・TVで露出のある芸能人などをみることも日中に避けられたり禁止されていたりするという話です。これは初めて知りました、質疑応答の場では、イスラム教では血が神にとって汚いものであるということを初めて知りました。キリスト教ではイエスの血にみたてたぶどう酒を礼拝で飲んだりするので意外でした。本日は、説明と見学をさせていただきありがとうございました。
2024.7.6 愛知淑徳大学講師と学生
・今回のモスク見学で実際にイスラームに触れることができて非常に嬉しかった。名古屋にモスクがあったことを今まで知らず、身近にイスラームの文化が存在していることに感動した。/ 実際に中に入り、モスクの中や礼拝の様子を初めて見たが、心を動かされた。まず、内装に感動した。外は普通の市街地だが、中に入ると静かで神聖さを感じた。絨毯やミンバルやミフラーブが立派で、装飾がイスラームらしい文様で新鮮だった。/ 礼拝の時間になるとムスリムの方々が複数来ていたが、全員服装はラフで、アフリカ系のような人や、アジア系の人など様々な人がいた。それぞれが世間話をするわけでもなく、時間の合間に礼拝をし、済んだらあっさりと帰っていて、意外だった。しかし、他人同士でも横一列に整列したり、最後に挨拶をしたりしている姿が素敵な光景だった。何気ない「アッサラーム アライクム」という言葉はムスリムの心を豊かにし、支えになっているのではないかと思った。日本人は寺や神社を参拝することはあっても、個人または家族、友人などと一緒に行くことがほとんどで、初対面の人と接しない。そのため、ムスリムの方々が隣同士で挨拶している光景はうらやましく、そうした小さな縁、コミュニティが大切なのではないかと考えさせられた。 (中略)/ 歴史の教科書やメディアの情報だけではイスラームを理解するには不十分であることもわかり、情報リテラシーを高め、自ら能動的に正しい情報知る努力をする必要があると感じた。
・イスラムについて、新聞を読んだり動画サイトで動画を見たりと知る方法は多くありますが、今回のモスク訪問で自分の目で日本に暮らすイスラムの方々を見ることができて、とても良かったと思います。モスクを訪問させていただく前、大学の講義でイスラムは厳しいものではないと教えられても中々実感が持てませんでした。しかし、お祈りを実際に見て、何度か両手を首のあたりに持ってくる動作をする人もいれば、特にそのようなことはしない人もいたり、帽子を被る人もいれば、被らない人もいたりと非常に「自由」だと感じました。/ 私は普段過ごしていて、自分が知らない文化や宗教を持つ人々のことをついひとくくりにして見てしまうことがあるけれど、こうして目の当たりにすると、当たり前に個があって、それぞれが自分の意思で過ごしているのだと理解することができます。講義や今回のモスク訪問で、自分の中にあった偏見は少しでも無くなったと思いますが、決して少なくない人数が、ISなどから受けた印象によってイスラームに偏見を抱いています。だからこそ、このように自分で触れてみて正しく知ることが大切なのだと思いました。
・(前略)イスラームがニーヤを重要視していることが何よりも印象的だった。「すべての行動はニーヤによる」という言葉も私の中では重要であると考えている。世の中結果を残していかなきゃならないと考えられている中で、意思(ニーヤ)を重要と言ってくれるイスラームの考え方は私の中では救いのように感じた。今後何か失敗したときも私はその時頑張ったと自分の意思をほめるようにしてあげようと思えた。/ いつまでたっても疑問だが教科書にはなぜジハードを「最大級の努力」を「聖戦」と翻訳するのか理解できなかった。一番大事なことなのにそれを感知違いするような言い方で伝えるのは間違っているだろ、と話を聞いてさらに思った。(中略)/ 報道の力のすごさを身に染みて感じた。イスラム国に関する報道のせいで思った以上にムスリムが息苦しい思いをしていたことがとてもわかった。そしてどんなもんでも何かしら政治がかかわっていること、情勢がかかわっている可能性があると考えられることもあると頭の片隅に入れておくとよいことも理解した。情報は私たちの生活に密着していて特に今はSNSが目覚ましいスピードで発展している。何が嘘でほんとか、の他にその情報が出たことの裏や真相を考えることや、その情報がだれにどんな影響を与えるか吟味する必要があると感じた。/ 今回のモスク見学でモスクのことやムスリムの生活、イスラーム文化以外にも今生きる私たちに必要なことは何であるかを考えさせられた。この社会、日本をどのように生きていくか考えるいい機会になった。
2024.7.2 中京大学准教授と学生
・今までイスラムに対しての知識はあまりありませんでした。しかし、小学生の頃、マララさんの伝記を読み、そこでのイスラムは女の子は教育が不十分であり、高等教育も望めず、立ち向かったところを射撃されてしまったと読んだので、イスラムに対しては少し怖く、未知な世界のように思っていました。大学生になり、異文化、宗教に関して学ぶ機会が増えたことで、誤解はなくなりましたが、今回のお話で、私にまだまだ知らなかったことがあり、とても学びになりました。特に”人を一人殺したら全人類を殺すのと同等だ”という文言がクルアーンにあることがもっと日本に住む誤解をしている方々に伝わるといいなと思いました。
・ムスリム第二世代の方々が周りに自分がムスリムであることを言えない状況であったり、周りにIS戦闘員はたったごく一部であるのにも関わらず、同類のような扱いをされることが度々あると聞いて、すごく心が痛くなりました。/ハラール認証がなくとも、元々ハラールであるのに、海苔やお水にまでハラール認証をしてあるものを見て、ハラールの捉え方がズレていることを知って、ハラールがついていればいいのではないことを学びました。イスラム教に対する認識が今日でがらりと変わったので、友達や家族に今日学んだことをぜひ話したいと思いました。
・今日は貴重な時間をありがとうございました。初めのGodのお話から最後まで新しい知識でいっぱいです。サラさんの言う通り私はイスラ―ムがものすごくきびしいものだと思っていました。特に5つの義務のサウムに関しては、友達がイスラームだったため、「今日お昼食べれないんだ~」と言っていた事に対してかわいそう・大変と思っていました。しかし本日の話からサウムは人々に楽しみにされているものでありパーティだと知りました。それ以外の義務もできる範囲の努力でも良いことから怖い・きびしい印象がやわらぎました。/次にハラール食について、イスラムの人との食事法についても思っていたよりも身近なものでした。私は海外に住んでいた時があり、その時に「Asian」と聞かれ、それだけで仲間に入れてもらえなかったことがありました。その経験からムスリムの人々が嫌な思いをし不快になる気持ちが理解できます。改めて何でもかんでもすぐに受け入れ、ありもしない事を自分で確認せずに信じることはこれからもやめたいです。
2024.7.2 椙山女学園大学学生
・本日は貴重なお時間いただきありがとうございました。私は今日までイスラームは厳しいというイメージがありました。1カ月も断食しなければいけないだなんて…と思っていました。しかし断食することで貧しい人の気持ちを知り、喜んで財産を捨て助けるよ!というザカートにつながっていること、夜はみんなでパーティをしていることがステキだなと感じました。またハラール認証を得ることはお金も労力もかかると調べていたので、お水や海苔にハラール認証をつける悪質なビジネスがあることに驚きました。アルコールダメ!=ムスリムだと考えていましたが、酔わせるものはダメ! であることも学びました。ムスリムの多様性や生きることの楽しみ方を知ることができました。
2024.2.10 高等学校社会科教員のグループ
・現在の高校の教育課程では、チリ総合が必修化されたため、宗教および地域文化に触れることが絶対に出てくる。より多くの社会科教員が正しく授業で取り扱えるよう、このような講演を聞くべきであると思う。宗教や文化を扱うことが多い立場であるだけに、自分自身も学び続ける必要を改めて感じた。/偏見は無知から来る部分も多いと思う、その解消に教育のできることは重い。
・大変興味深い話で、とてもわかりやすかった。社会科教師でありながら、ムスリムに関する知識の乏しさに気づかされた。
・いろいろな多様性を持っていることがわかり、勉強になりました。宗教のことだけでなく、マイノリティに対する対応を、学校の教員がいろいろ知るべきであると思いました。